バーにて

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バーにて

「少しだけ、強めのお酒飲みたい!」 バーに着いた途端、私は言った。 「何があったの?だめだよ、なつはカクテルね」 知り合いのバー。 同級生の男子だけど女子のバーテン。 実は元彼だったりする。 今は良き相談相手だ。 名前はコウ。 別れた後にカミングアウトを受けたが別に驚かなかった。 なんとなくだけど、乙女な感じはしていたからだ。 でも私の愚痴をいつも聞いてくれる安心できる存在。 今まであった事を聞いてもらった。 「でも、安西さんには悪いと思いながらもなんか少し気になるの。私っておかしいよね?」 「それはね、恋じゃなくて、憧れなのよ。そのシチュエーションに。」 なるほどね。 会ったっていっても一瞬だし、恋なわけがない! モヤモヤしたものがとれた気がする。 やっぱりよかった! ここにきて。 「やっぱりよかった!ありがとう!」 「変な子ね。」 私はカクテルグラスを見つめながら 肩をなでおろした。 あ、メールだ。 「なつ、手紙送ったからみてねー!」 また彼氏の愚痴か…。 私の話もたまには聞いてよ。
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