桜の木に寄り添う

手紙

次の日。

「なつー！！同窓会あるんだってー？」

店長から言われた。

「さすが店長！話早いねー。今回は誰から聞いたの？」

「内緒だよー！楽しみじゃん！」

「べつにー。いつもと変わらないよー！」

…今日の朝。実は。

桜の木の枝に、ハンカチが枝に引っかかっていた。
誰かの落し物かな？と思ったけど、あまり人通りの多い場所でもない。

私は、『落し物』と書いたメモを添えてみた。

仕事が終わり、あのハンカチとメモが気になって、見に行ってみた。

手紙がもう一通、添えられていた。

『落としてません 』

それを見た私は、少しだけ。ほんの少しだけ。

クスッと笑ってしまった。

いったい、このハンカチはなんなんだろう。

私は、部屋に戻り、手紙の返事を書いた。

『あなたは、なぜハンカチを？』

変な手紙のやりとりが始まった。

明日は、同窓会。
何着て行こうかな。

きっとみんな都会から来るし、お洒落してくる。

私は、田舎っぽいとか思われたくなくて

ネイルも念入りに頑張ってみた。

サクライロのピンクのネイル。

そうだ。

ストーンもつけちゃおう。

私の大好きな花。サクラ。