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「まあ、そのうちね。オレはもうちょい独身貴族を楽しむわ」
「ほう。羨ましいね。けど、女遊びもほどほどにしとけよ。じゃあ、俺そろそろ行くわ。会えてよかった。ダンス頑張れよ」
「うん。山ちゃんも頑張ってな!ほな」
自分かって、独身の時は散々遊んで、しょっちゅう修羅場なってたクセによう言うで。
けど、人って変われば変わるもんやなぁ。あの山ちゃんが、今やサラリーマンで結婚してんか……。
思いがけない友人との再会は、オレを大いに悩ませた。
やっぱりオレはいつまで経っても大人になれん”ピーターパン”なんかな。
自分でもそれは何となく分かってる。
夢を諦めることが大人になることやとは思えんけど、もし、オレが潔くサラリーマンになることを選べてたら、あの時、カノジョとだって別れずに済んだかもしれん。
今さら考えたって、もうどうしようもないことやけど――。
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