オレと彼女の出会い

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 変な奴やと思いながらも無視できひんところをみると、人のええ子なんやろうなぁ。  ちょっと騙されやすそうやけど。 「それ、手作り?美味そうやなぁ。ひとつちょうだいよ」  誰かのために作ったものを自分で食べるなんて悲しすぎる。 「人にあげるほどのものじゃないですから」 「え、自分のために作ったん?」 「違いますけど……」 「ほな、人にあげるために作ったんやん。いいやん。1個ぐらいくれても。今日バレンタインやのにさ、チョコ1個ももらってないねん」  当たり前やけど、彼女はオレを思い切り不審な目で見てた。
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