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あまりに気の毒で彼女には言えんかったけど、彼氏は他にオンナおるか、くるみんのことは本気じゃないんやと思う。
そうじゃなかったら、誕生日に「おめでとう」の一言もないなんてあり得へん。
可哀想なくるみん。
今夜だけでもオレが慰めになるのなら……。
終わった後、彼女はオレに背を向けて寝たフリをしながら肩を震わせていた。
気づかんフリしようかと思ったけど、オレにはできんかった。
後ろから彼女を思い切り抱きしめた。
「そんなによかった?オレ」
「へ……?」
「涙ちょちょぎれるほど気持ちよかった?」
さすがに、「後悔してる?」とは訊けんかった。
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