Fatal Attraction

28/32
前へ
/1603ページ
次へ
「そんなこと、あなたに関係ないでしょ!!一回寝たぐらいでいい気にならないでよ!!」  涙目の彼女は、怒りを露わにした。 「そんなに好きなんやったら何でオレと寝たん?見ず知らずのオレと寝る勇気があるんやったら、例え夜中でも彼氏に会いに行けばよかったやろ。本音も本性も見せられへんような相手やったら別れてまえ」  けど、オレの言葉にハッとした顔をした。彼女かってホンマは分かってるはず。  このまま彼氏と続けても苦しいだけやって。 「オレが付き合ったるから」  遠ざかる背中にそう言うと、彼女は足を止めて振り返った。 「はい?」 「オレが彼氏になったるから、今の彼氏とはもう別れーや」 「結構です!!」  ぶりぶり怒りながら、彼女は会社に戻ってしまった。
/1603ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8255人が本棚に入れています
本棚に追加