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「そんなに大変だったんだ。わたし何にも知らなくて……わたしに何かできることない?家のこととか手伝おうか?」
「ありがとう。じゃあ申し訳ないけど、しばらく仕事に集中させてもらえないかな?今期中にある程度結果出したいんだ。彼氏らしいこと何にもできなくて申し訳ないけど、一生ってわけじゃないから。落ち着いたら必ず埋め合わせする。ホントにごめん」
彼女の気持ちは心底ありがたかったが、くるみに手伝ってもらうのはもっと先だと思っていたから断腸の思いで断った。
人間なんて所詮は弱い生き物だ。どうしたって楽な方に流されてしまう。
毎日家にくるみがいて、ご飯でも作って待っていてくれたら、きっと今以上に仕事を頑張る気なんてなくなってしまう。
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