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食事を終え、大きな皿のふちにチョコレートで『Happy Birthday Kurumi』と書かれたケーキを見た時には、とうとう涙を流した。
こういうサプライズ的なことはあまり得意ではないので、少しこそばゆい気もしたが、いつもがっかりさせてばかりのくるみが泣くほど喜んでくれて、やってよかたっと思えた。
帰り道もくるみは上機嫌でずっとニコニコしていた。
この間は色々あって俺も変な夢を見たりしたけど、くるみはいつものくるみだった。
「今日は急に誘ったのに、来てくれて嬉しかった。当日にお祝できたらもっとよかったんだけど……」
「ううん。すごく嬉しかった。ホントにホントにすごく嬉しかった……」
部屋の前まで送って行くと、くるみは惜しむように俺の腕を掴んだ。
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