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「そう?喜んでもらえたのならよかったよ」
あまり自分からアクションを起こすタイプではないので、少し驚いてしまった。
「明日は仕事、だよね?」
「うん。もちろん。どうして?」
「あ、あの……えっと……もう少しだけ一緒にいたいなって思って」
モジモジしながら頬を赤らめ、いつもは我慢して言わないことを言ったくるみを可愛いと思った。無論、俺もそのつもりだった。
「俺も同じこと思ってた」
嬉しそうに笑うくるみの後に続き、彼女の部屋に入った。
久しぶりのくるみの部屋。室内は当然のことながらくるみの匂いがしていた。
「ごめんなさい!ちょっとだけここで待ってて。片付けてくるから」
部屋が散らかっていようと別にどうも思わないのだが、くるみは俺のことを潔癖だと思っているのか、いつも部屋が片付いていないことを気にした。
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