8252人が本棚に入れています
本棚に追加
「オレは誕生日に彼女を独りぼっちにしたりしやん。おめでとうも言わんなんて論外や。そんなに仕事が大事なら、契約書でも見ながらシ×っとけって思う」
「ちょ、ちょっと!」
焦る彼女に構うことなく、オレは続けた。
「くるみんかて、ホンマはおかしいと思ってるやろ?なんぼ忙しい言うたかて5分や10分、彼女の顔見る時間ぐらい作れるで。向こうも他にオンナおるんとちゃうん?」
面白いぐらいあからさまに彼女は表情を曇らせた。
「……それはないと思う」
くるみん曰く、大好きな彼は理性的やから浮気して自分から別れの原因をつくるようなことはせんらしい。
会うたこともないけど、絶対オレとは合わんやろなって分かる。なんやねん、理性的って。そんなん一回も言われたことないわ、オレ。
最初のコメントを投稿しよう!