行きずりのオレと本命のアイツ

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「さてはオレのことめっちゃビンボーやと思ってるな。売れっ子ダンサーをナメんなよ」 「売れっ子なの?」 「キッズとおばちゃんにはめっちゃ人気ある」 「それ、売れっ子って言うの?」  硬かった表情が柔らかくなる瞬間、オレはドキッとする。  もっと笑ってほしいなぁ。笑顔が見たいなぁってなる。  ふとした時に寂しげな顔をするのも止めさせたい。  オレとおる間だけでも、彼女には腹の底から笑っていてほしい。  彼女は「デートじゃない」と言い張ったけど、そんなこと無視してディズニーシ―に連れて行った。  もちろん、オレはデートのつもりしかなかった。
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