行きずりのオレと本命のアイツ

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 汗ばんで濡れる肌も、艶めかしく喘ぐ声も、色づいていく頬も、二の腕を掴む爪の跡もすべて。  アイツにはもう触れさせたくない。  嫉妬がオレを狂わせる。  何度抱きしめても、何度口づけても、彼女はオレのモノじゃない。  体は奪えても心までは奪われへん。 「好きやで、くるみ」  こんなに好きやのに。  あんな奴より、絶対オレの方がくるみのこと好きやのに。 「はぁぁ……ユージ……」    嘘でもいいから、オレのこと好きって言うてよ……。
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