俺の知らない彼女

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「あぁ……っ……いやっ……」  逃げそうになる腰を掴んで引き寄せる。なだらかにくびれたラインが悩ましい。  窪んだ背筋を指でなぞると、くるみは体をぴくりと震わせて身を捩った。  崩れ落ちそうなくるみの背を覆うと、セミロングの髪からふわりと甘い香りがした。  汗の滲む首筋に唇を寄せようとした時、思わず体が固まった。  え……?  嘘……だろ?  まさかあの男と……?  いやいや。くるみに限って、そんなことあるはずがない。何度もそう思った。  きっとネックレスか何かでかぶれただけだろうと、自分を無理やり納得させようとした。  もし、これがキスマークなんだとしたら、さすがにくるみだって俺と寝るはずがない。
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