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電話をしても出なかったので不安が頭を過ったが、部屋に電気が点いていたのでホッとしてドアホンを鳴らした。
「稜サン!?」
モニターに俺が映っていて驚いたのか、くるみは大きめの声で応答した。
何やらバタバタした後、ドアを開けたくるみはどうも湯上りのようだった。
「こんな時間にごめん。さっき電話したんだけど、出なかったら」
「そうなの?ごめんなさい。お風呂入ってたから気がつかなくて……散らかってるけど、どうぞ」
電話やLINEに気づかない時はだいたい風呂に入っている時だ。いつも通りの答えに何だか妙に安堵していた。
くるみは慌てて部屋にへ入るように言ってくれたが、明日から海外出張だし今日はそのつもりではなかった。
ただ無性にくるみに会いたかった。
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