嘘とジェラシー

諦めの悪いオレと冷たいアイツ

　”一番が無理なら諦める”か”二番でもいいからそばにいる”の二択なら、オレは後者を選ぶ。

　例え、惨めやろうと関係ない。

「ダメだよ……そんな……」

「ずっとじゃなくていい。オレの心の整理がつくまででいいから。それまでは、今まで通りの関係でおってよ……」

　もう一度、抱き寄せて言った。

「自分がこんなに誰かのことを好きになると思ってなかった……ごめんな。彼氏おるって分かってたのに、こんなに好きになって」　

　ダンスで納得のいく結果を残せるまでは、恋愛にはのめり込まんって決めてたし、正直もう恋愛とか結婚はええかなって思ってた。

　ダンス以上に好きになれるものなんてないと思ってたし。

　くるみんに会うまでは……。