彼女のためにできること

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「もう俺とはしたくないの?」 「えっ……?」 「アイツの方がよかった?」  アイツのしたり顔を思い出すだけで、胸糞が悪い。  俺はジタバタしているくるみに構うことなく、スカートを捲り上げ、下着に手をかけた。  湧き上がる場違いな衝動を、自分でも説明できそうにはなかった。  ただ、悪魔に体を乗っ取られたかのように、自分をコントロールできなくなっていた。 「やっ……稜サン……怖い……」  ケダモノでも見るような、怯えた目をして小さく震えているくるみを見て、ふと我に返った。 「……ごめん」  途端に虚しくなって、くるみの体から離れると、ベッドから足を下ろしくるみに背を向けて座った。
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