彼女のためにできること

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 どうか、目を逸らさずに言ってほしい。  ”デートはしたけど、深い関係にはなっていない”と。  例え、砂漠の真ん中で雪を願うほど希薄なことでも、俺はくるみを信じたかった。 「……答えないのが答えなんだな」  結局、くるみは目を逸らし答えてくれることはなかった。  それが答えだった。 「アイツがくるみに気があることは初めて会った時から分かってた。けど、アイツがいくら言い寄ったところで、デートぐらいすることはあっても体まで許すとは思ってなかった。俺が甘かったんだな」   必死で自分を抑えているが、俺の思い過ごしではなく本当にくるみがあの男に抱かれたのかと思うと、大声を張り上げて暴れてやりたい気分だった。  アイツを殴ってやりたい気持ちもあったが、くるみはアイツにレイプされた訳じゃない。当然、同意があってのこと。
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