彼女のためにできること

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 このまま寝てしまいたかったが、スマホの充電がなかったことを思い出し、充電器に繋いだ。  こんな時まで仕事のことが頭を過る自分が嫌になる。  電源が入ったスマホをチェックすると、先輩からメッセージが届いていた。 『今日は疲れてるとこ悪かった!明日と明後日はゆっくり休め。部長に許可はもらってあるから!』  別れた途端に二日も休みがもらえるなんて、何の皮肉だよ。  休日に会いたい人はもういないのに。  ベッドに戻り、いつの間にか眠りに落ちていたらしい。  次に目が開いた時は、もう昼を過ぎていた。  寝過ぎて体のあちこちが痛い。  起き上がってキッチンへ向かうと、そこにはくるみが立っていた。
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