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「自信ないのか?お前」
背を向けたオレに、奴が言った。
「は!?何が?」
「彼女に言われるならまだしも、彼氏でもないお前にもう来るななんて言われる筋合いはないよ」
無神経な言葉にカァッときて、自分を抑えられんくなった。
気づいた時には、アイツに掴みかかってた。
「くるみのこと悪者にしてフッたクセに、自惚れんのもたいがいにせえよ!あんたのせいでくるみがどんだけ苦しんでるか知ってんのか?」
「誰のせいで別れたか分かって言ってんの?それで彼女が苦しんでるんだとしたら、お前のせいじゃないか。お前の”好き”は所詮、口だけなんだよ。こんなに痩せるまで放っておくなんて、彼女のことをちゃんと見てない証拠だろ?お前は人のものを盗るのが趣味なだけで、別れたら興味が失せたのか?」
彼女のことを放っておいたなんて、ちゃんと見てないなんて、コイツにだけは言われたくなかった。
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