俺と彼女とアイツ

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 よく考えたら、俺だって初めてくるみを見た時は新卒かもしれないと思いながらも惹かれてしまったのだから、先輩に偉そうなことは言えないのだが。  頭の中ら消えることのない愛おしい記憶。  今の記憶を持ったまま、もう一度、あの日に戻れるとしたら俺はどうするだろう。  結末が分かっていても、俺はくるみに電話するのだろうか……? 「氷川さん、お電話です」  昼食を終え、社食から戻るなり電話の知らせを受けた。 「どこの会社?」 「会社じゃなくて、杉田さんっていう女性の方からです」  杉田?まったく心当たりのない名前だったが、会社にかけてきている以上、黙って切る訳にもいかない。
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