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どうも好きにはなれないが、アイツならくるみを不幸にはしないと思ったのに、俺の見込み違いか。
そのうちくるみがゆっくりと目を覚ました。
「くるみ?」
声をかけると、くるみは俺を見るなり目を丸くした。
「ど、どうしたの?」
頭を上げ、辺りを見回している様子を見ると、くるみは自分の状況が分かっていないようだった。
「どうしたのはこっちのセリフだよ。くるみの会社の人から連絡もらって、倒れたって聞いてビックリしたよ」
「ごめんなさい。まだ誰にも言ってなかったから……知らずに連絡しちゃったんだと思う。仕事の途中でしょ?ホントにごめんなさい。もう大丈夫だから。ありがとう」
ありったけの申し訳なさを込め、くるみは俺に謝罪した。
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