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「ほんならなんで？もしかして、アイツに無理やり？」
「違う！無理やりじゃない……！」
「フッ。やっぱりヤッたんや」
オレに仕返しするつもりのアイツに無理やり襲われたのなら、くるみんを責めたらあかんし、できることならそこにくるみんの意思はなかったと思いたかったのに。
「オレの誘いには乗らんかったのに、アイツの誘いには簡単に乗るんや」
なんやろう……この敗北感は。
今はオレの方が優勢やったはずやのに。
「信じてもらえないかもしれないけどね……誘われたとかそういうんじゃなくて、いい加減、彼のことをちゃんと忘れて前に進みたいって思って。それでわたしから……」
「……マジかよ」
前後の話はすっかり飛んで、”わたしから……”っていう一文だけがオレの中に鮮烈に焼き付いた。
大きな何かが自分の中で崩れ去っていくような気がした。
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