彼女の選択

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 くるみんがオレと寝る時はいつもアイツに約束をすっぽかされて自暴自棄になってる時ばっかりやったから、比べることはなくてもアイツのことを考えながら抱かれてたのは訊くまでもなくて。  それが分かるから、オレはいつもアイツのことを忘れさせようと必死やった。  ほんの一瞬でもいいから、オレだけを見て欲しかった。 「そんなこと……!」 「してないとは言わせへんで。白状しやな、もっと恥ずかしいコトするから」  本来なら好きな男しか触ったらあかん場所に触れたり、舌を這わせたりする度、頭に血が昇って自分を抑えられんくなる。  あの男が同じように触れたんかと思うと我慢ならん。  それでも、オレの女に触るなって言われへんのが現実。  「アイツより……リョーさんよりイイって言うてよ」 「はあっ……!あぁっ……」 「オレの方がイイって言うて。なあ、くるみ。オレの方が好きって言うて……」  一滴残らず、オレの気持ちをぶちまけられたらええのに……。
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