嘘とジェラシー

彼女の選択

　予想外過ぎたらしく、アイツの言動にくるみんは軽くパニックに陥りそうになってる。

　混乱しそうなくるみんを抱き寄せた。

「くるみんもさ。そろそろホンマのこと言うてくれへん？」

「わ、わたし別に嘘なんか……」

「嘘ついてるとは言うてない。けど、このままオレと付き合うことになってもいいんか？」

「え……」

「アイツが来るまでは、このままくるみんと付き合えるんかなって本気で期待してた。けど、アイツを見てる時のくるみんの目はさ、恋するる女の子の目やねんなぁ。悔しいけど、初めて見た時からずっとそうやった。アイツのことはケジメつけたなんて言うてたけど、くるみん素直やから顔にぜんぶ出てたで。オレのことはあんな目で見てくれたことないのに」

　これまでにも何度かアイツと鉢合わせしたことがあった。