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どの瞬間もこれが最後かもしれんと思うと無駄にはできんように思えてきて、オレは無理を言ってくるみんの家に泊めてもらった。
「今日のところはオレが一歩リードってことで!もう忘れてるかもやけど、オレ今日誕生日やし」
「そうだよね……ごめんね、なんか」
申し訳なさそうにくるみんは言った。
「アイツがおらん世界に行けたらいいのになぁ。けど、アイツがおらんかったら、くるみんは泣くかな」
ツルツルの柔らかいほっぺに触れると、愛しい気持ちが込み上げて幸せな気持ちになる。
「オレはこんなに好きやねんけどなぁ」
「ユージ……」
目に涙を浮かべるくるみんを腕に抱いた。
甘いシャンプーの匂いがオレの鼻先を擽る。
好きやと思う度、泣きそうになる。
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