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額から止めどなくふき出してくる汗を拭いながら、ふと自分の両掌を眺めた。
無駄にデカいだけの手はまだ何ひとつ掴めてない。
グッと拳を握って、弱気になりそうな自分を奮い立たせる。
なかなか掴まれへんのは、きっとこの手では足りやんぐらいの大物やから。
オレはまだ順番待ちしてるだけ。
オレの番が巡って来たら、その時は両手では抱えきられへんほどのモノを手に入れてみせる。
夢が叶えへんのは叶う前に諦めるから。
たった一度きりの人生やのに、自分がなりたい姿になれるまでオレは絶対に諦めたくない。
例え、負け戦になると分かってても、男には勝負せなあかん時がある――。
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