嘘とジェラシー

オレがついた最後の嘘

「一応年上やのに今まであんたあんたって呼んでたのもええことないやん？そこは単純に改めようかと」

「気味悪いなぁ。他一名で予約してたクセに」

　予約の電話した時、店員さんが「え？」ってなってたけど、それも楽しんでしまった。

　真面目な場面やと思うとふざけたくなるのがオレの悪い癖。

「あれはただのギャグやん。今日は腹割って話したいから、まずは今までの無礼を詫びとかなあかんと思って。誰だって、生意気で憎たらしい奴に本音なんか言いたくないしな」

「へー。この間と同一人物とは思えないな」

「この間はええとこ邪魔されて気立ってたから。申し訳ない」

　本音が聞きたかったから、わざと裸で出て挑発しましたなんて言われたら気分悪いやろうし、黙ってることにした。さすがに、くるみんだって言わんやろう。