嘘とジェラシー

オレがついた最後の嘘

「えって何驚いてるんよ。当たり前やんか。２人でじゃんけんして勝った方と付き合う気か？」

　それで決めていいなら、こんなに苦労せんけど。

　緊張してガチガチのわりには、くるみんはのほほんとしてる。

　まあ、そこが可愛いんやけど。

「オレらの想いをじっくり聞いて、言動を見て、その上で判断してほしい。ここまできたら、もうどっちが彼氏に選ばれても悔いはないっていうぐらいのことはやりきりたいってオレは思ってんねんけど、どうっすか？」

　くるみんに説明した後、氷川ちゃんにも確認した。

「その覚悟がなきゃ、今日ここへは来ていないよ。一度終わったものを元に戻そうと思ったら、今までの何倍も努力しないと」

「ほう。やっと氷川ちゃんが本気出すんかと思ったら、どんな手使ってくるんかちょっと楽しみな気もするけど、お互いにこれだけは守りません？どっちかが選ばれるまでエッチは禁止」

　ルールはあった方がええかなと思って言うたけど、くるみんは思いきり噎せた。