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「最近、人気ある歌手のさ、カンナって知ってる?」
「ああ、うん。知ってるよ。最近、ドラマの主題歌がヒットしてブレイクした人でしょ?」
おぉ、よかったぁ。これで知らんかったら、コイツ何をこんなに興奮してんってなるとこやった。
「そうそう、その人!オレさ、今度その人のバックダンサーやることになってん!」
「えええーーー!!すごい!!」
拍手しながらぴょんぴょん跳ねて、くるみんは喜んでくれた。
「スゴイやろ?なんか、いつものバックダンサーの人が事故に遭って入院してるとかで、大事なイベントに間に合わんみたいでさ。専属とかじゃなくて、あくまでもその人の代打やけど、オレにとってはかなりありがたい話やからさぁ!どうしてもくるみんに聞いてほしくて!」
「うわ~ホントにすごいね!おめでとう!」
「ありがとう。こうやって、くるみんが一緒に喜んでくれるのが一番嬉しい。もっともっとくるみんを驚かせられるように頑張るから」
両手でハイタッチしながら、薄っすらと目に涙を浮かべて喜んでくれる姿を見られたのが何より嬉しくて。
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