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「もしかして、思わぬライバル出現で気持ち固まっちゃった?顔に思いっ切り書いたあるで。『どうしよう。あの人に私のリョーさんがとられちゃう』って」
「わ、わたしの稜サンだなんて、そんなこと……!」
「アハハッ。素直やなぁ、くるみんは」
「か、からかわないでよ」
赤い顔で俯く頬に、そっと触れた。
「ヤキモチ妬いてるんやぁ。可愛いなぁ」
同じ状況になったらオレにも妬いてくれるかな……なんて。
「この会場にだって女の子はいっぱいおんのに、誰見てもやっぱくるみんが好きやなって思ってしまうねんもんなぁ。どうしようもないよな。このまま連れ去ってまおかな。氷川ちゃんが見てない間に」
所謂スターだって間近で見たけど、何も感じやんかった。
自分でも上手く説明できんけど、それでもオレはやっぱりくるみんが好きやから。
奪い去れるものなら、いっそこのまま……。
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