俺と彼女の第二章

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「ごめん。冗談だよ。今日は帰ろうか」 「あ、うん」  雰囲気を良くしたかったのに、結局気まずいまま終わってしまった。 「お会計はお連れ様がして行かれましたよ」  レジへ行っても何だか気まずくて。  椎名の奴、自分だけ格好つけやがって。 「あ、あの、わたし帰りに寄るところがあるので……ここで失礼します」  店の外へ出ると、よほど気まずかったのか、くるみは一人で帰ってしまった。   態度も言葉遣いも妙によそよそしいし、俺に勝算はあるのだろうか?  まあ、初めから勝算があるとは思ってもいないが。  さて、自分の気持ちは伝えたしこれからどうするかな。  あの調子じゃ、くるみはデートもしてくれないだろうな。
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