第三章 追憶と悔恨

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 そしてようやくその騒ぎが落ち着いてきた時、グレスがそっとオレに手を差し出してくる。 「ユウトっち。まぁ色々突っ込みたい事はあるけど、おめでとうっち。そして……プラチナ冒険者の世界にようこそ!」 「まぁなんだ。オレはまだ冒険者としてはわからない事だらけだから色々教えてくれ」  オレはそう言うとガッチリと握手を交わす。  そこにリリルやパズ達が集めってきて、皆で喜びを噛みしめる。 (まさかプラチナランクにあがれるなんてな……)  そしてグレスが 「しかし、惜しかったっちね。あと3年早ければ歴史上初のプラチナランク冒険者だけで構成されたパーティーの誕生だったのに」  とちょっと残念そうに話す。  リリルはそれを聞いて口元に指先を持ってきて考える仕草を見せると、 「えっと……?帝国の『精霊の涙』でしたっけ?」  とグレスに確認する。 「そうだっち。世界最強……いや、歴史上最強のの冒険者パーティーだっちよ。リーダーのペンタクルスとは依頼で一緒になった事があるっちが、俺っちなんか足元にも及ばない強さだったっちよ」  そうこたえるグレスだったが、あまり良い印象を持っていないようで、 「まぁ帝国にそうそう行く用事などないだろし、俺たちは俺たちだから気にしないで良いっちよ」  と話をそらす。  オレは少し気になりはしたが、せっかくの嬉しい気分を害するのも悪いと思い、 「まぁそうだな。オレたちはオレたちだ。これで色々行動しやすくなるんだろ?ここからは皇子探しに集中して絶対に助けるぞ!」  と言いながらグレスの背中をバシッと叩く。 「なんだ。バレてたっちか」 「まぁオレも目立つのは嫌だと言ってる場合じゃなくなってきてたし、覚悟を決めてランクアップするつもりだったからな。渡りに船だよ」  オレとグレスが苦笑しながら話していると、どういう事か理解できないリリルとメイが 「ん?どういう事でござるか?」 「皇子を探すこととプラチナ冒険者になる事と何か関係があるのですか?私も自分がプラチナランク冒険者になれるなんて思った事もなかったので、よく知らなくて」  そう言ってどういう事かと聞いてくる。
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