Prussian blue

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「マぁジぃでぇ!!もう終わりかと思ったんだかんな、オレ!!」 2 号館の最上階にある学食の一番奥の席で、紙パックのバナナミルクを飲みながら、友人の後藤が明を睨み付けながら怒った。怒られている当の本人は、長い足を組み、眠そうに欠伸をしている。 「ギリギリで間に合ったから良かったものの…っ、お前の分のデータ、こっちにないしっ!って、聞いてんのか、明!!」 全く反省の色のない明へ、後藤は左手を握り拳にしてブルブルと震わせた。 「つーか、こうなんねぇように、朔に LINE 送ったのに、簡単に流されてんし!!こいつの朝飯なんてどーでもいいから!」 「…ごめん」 後藤の勢いに気圧されて、ただの八つ当たりにも関わらず朔は小さく謝った。もちろん、少しの罪悪感もあったからだ。  結局、今朝も明の言葉に逆らえず、朔は首筋を噛まれた。噛まれれば、朔は勃起してしまう。時間がないからと急かした結果、挿入はなかったが、噛まれながら手で慰められた。ーーたっぷりと弄ばれながら。  そのため、 2 限は始まり、明と後藤のグループ発表の 5 分前に教室に着いたのだった。
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