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しかし、松永久秀の方が一歩先にいた。
それは年の功と言う物であろう!
「老練」
力に対し力で対抗すれば激しくぶつかり合う!
久秀の経験が…
孫一とは正面からぶつかるのは下策だと弾き出したのである。
一方西側の門を攻めている細川勢の行動は直ぐ様播磨の竹中半兵衛の元に届けられていた!
「…いつのまに……」
半兵衛は独り呟く…
「御苦労であったな、この件は拙者が秀吉様に報告しておく!今しばらく京を探ってくれ!」
報告をもたらした者にそう言う半兵衛
「畏まりました」
「うむ、頼むぞ」
「はっ!」
頭を下げ下がるその男の身のこなしに半兵衛は、その技術を感じた…
一礼して姫路の竹中屋敷を去る男
町中を気配を消して…人目に触れず物凄い速さで走る!
(わざわざ…なぜ、敵方に情報を流すのか…)
思っていた疑問をふと考えるその男は、今は豪士の手足となって諜報活動を行う服部半蔵であった!
「恐らく…既に細川は文野の手に…」
そう呟くと衣服を改め家の者に城に上がる準備を促す竹中半兵衛であった。
「急がねば…今は、この羽柴家を存続させる知恵を出さねば…」
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