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「大和より御屋形様の援軍として参りました!松永勢五千!」
「御屋形様からは陶様が参られると聞いておる!陶様が到着するまで門外に待機願いたい!」
「拙者!松永家嫡子松永久通である!一刻も早く御屋形様にお力添えしたく!」
「わしは鈴木孫一!この門の守備を御屋形様直々に任されておる!わしの指示に従えぬなら帰参なさるがよい!」
最初のなんだか蔑むような視線が気に入らなかった孫一は、久通の事を今一信用ならずその言をはね除ける!
「話しにならぬわ!鈴木孫一殿と申したの?おぬしは何処の者じゃ?」
「話も糞もあるもんかっ!わしは雑賀党頭目じゃ!なんぞ文句があるか?」
「雑賀党じゃと!?傭兵風情が…生意気なっ!」
「どうしても通りたかったら押して参るがいい!雑賀党!舐めたらいかんぜっ!」
「なっ!「待てっ!」」
「父上…」
バコッ!
松永久秀の拳が息子久通の左頬にめり込む!
「ぐわっ!」
「孫一殿、我が倅が失礼した!」
頭を下げる久秀
「あんたが松永の…」
松永久秀の名は近畿では有名だ…
東大寺の焼き討ち…
将軍暗殺…
悪名高い松永久秀
「雑賀の衆が守る門を抜ける程我が勢は優れておらんでの!少し引いて待機させていただく!」
「分かってくれたらそれでいい…」
雑賀党…
本願寺を攻めようとする織田家を退けられたは、一向衆の力より、雑賀党の力が大きい!
また一向衆に鉄砲を手解きしたのも雑賀党
それを知る久秀は引く事を決めたのだ!
両者とも、言えるのは「反骨心」の強い者同士だと言う事!
強者の威には決して降らぬ雑賀党
強者をも手玉に取り下克上の精神は決して折れぬ松永久秀
形は違えど、屈さぬ精神…「反骨心」の強さは半端ではない!
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