特別な日を君に

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「ミカ、ごめん。今度は本当に反省してる。俺が一番愛してるのはミカなんだ。この気持ちは嘘じゃない」  緊張して一気にまくし立てる俺を見ながら、ミカはふっと笑った。 「・・・・・・もう、仕方のないひと。今回だけだからね」  ミカは凜として、とても美しかった。何かを決意したような強さと寂しそうな儚げな微笑み。 「ありがとう、ミカ。こんな俺を許してくれて感謝しかないよ。今日はミカに大事な話が・・・・・・」  いよいよ話を切り出そうとした途端、急に緊張で喉が乾いてきた。何度か咳払いをして、グラスワインに手を伸ばす。アルコールが入ったほうが却って緊張もほぐれるだろう。俺はポケットの中の箱をぐっとつかみながら、片手でワインを一気に飲み干した。 「・・・・・・っ!」  急に視界がぐにゃりと歪む。喉に焼け付くようなヒリヒリとした痛み。俺は苦しさのあまり胸元を掻きむしり、耐えきれず椅子ごと倒れた。店内に悲鳴が響く。重くなる瞼を無理にこじ開けると、ミカが俺の元に駆け寄ってくるのが見える。  慌ただしくなる店内をよそに、急激に俺の身体から力が抜けていく。ミカは俺のそばにしゃがみ込み、俺の温もりを確かめるようにそっと頬に触れてきた。  ミカ、ミカ・・・・・・!     
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