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窓から差した日の光が、白い廊下に影をつくっている。
光を受容する【瞳】が眩しさを感知する。なるべく窓側を歩かないようにするが、あまり効果はないようだ。
扉の前に立つと、無機質な音を響かせながら左右に開く。
「ヨル、おつかれ」
「おつかれ。また来てたのか」
先程まではいなかったはずのシノが椅子に悠然と座っていた。
トモシビのリーダーとしての仕事が忙しいはずなのに、人型の通常業務にまで顔を出すシノは、人型からも人間からも慕われている存在だ。
誰にでも出来る仕事は俺達に任せて、ちゃんと休んでほしいとも思う。
しかし、正直に言うと気を許している相手との仕事は気楽でいい。個人的にはとても助かっている。
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