45人が本棚に入れています
本棚に追加
/50ページ
電子音が鳴り響き、シノが席を立った。
採血の終わりの合図だ。光を点滅させているベッドへシノが向かって行く。
「お疲れ様でした」
「はいよ」
丁寧に針を抜かれた男性は、身体を起こして足をベッドから降ろした。
シノと楽しそうに会話をした後、上着を羽織って部屋を去っていった。
「相変わらずすごいな」
「ん?何がだ」
誰からも慕われるシノを俺は昔から尊敬しているが、本人は全く気付かない。
最初のコメントを投稿しよう!