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「ごっこって言い方はないだろ、ハク」
「ふん」
ハクは納得していない顔で、部屋の外へと出ていった。
「結局あいつは何しにきたんだ?」
「さあ…。休憩だろ」
「あいつ、悪い奴ではないんだけどな」
ハクは本来優しい奴だ。しかし、人間との上下関係を明確にしておくべきだという思想が、シノとは食い違っていた。
「驚かせてごめんな」
シノが少女に笑いかける。輝き出した少女の瞳を見て、《ああ、この子も籠絡されてしまったな》と悟った。
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