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「何の拘束もなく、普通に歩いている人間を何人も見たぞ。あれはなんだ」
「なんだと言われましても。それがトモシビでは普通なんです」
「はっ」
男がシノを嘲笑った。このように、都市における価値観の違いがでぶつかってしまうから、他都市の人型とは関わりたくないのだ。
シノをバカにする男に腹が立ったが、なんとか抑え込む。俺が取り乱してはいけない。
「家畜に同情でもしたのか。
人間が生き物を食べる時、同情なんてしていたと思うか。俺にインストールされた記憶の中には、そんな人間は存在しないぞ」
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