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「どうする、シノ」
頭を抱えているシノに、そんな言葉しか掛けられない。
この都市の人型が人間と良好な関係を築けているのは、シノのおかげなのだ。
あんなにも理不尽な言葉を聞いて、胸が痛まないはずがない。
「朝まで一人で考えさせてくれ。明日、人型を集めて皆の意見も聞く」
「わかった」
今ここに居てはいけないと思った。シノの邪魔になる。
扉が閉まる寸前に見たシノの姿は、とても小さく、弱々しく見えた。
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