第1話

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人型同士の争いは過酷だ。俺達にはご丁寧にも【痛覚】が備え付けられている。そのうえなかなか【死ねない】。 精巧に造られた人型の外見は、人間と判別できない程そっくりだが、機械であるということは変えようの無い事実だ。 生身なら死んでしまうような傷を受けても、俺達は倒れない。 ただ疑似の痛みを身体に刻みつけ、機能を完全に停止させるまで地獄は続く。 人型には戦闘用ユニットも備わっている。遥か昔、俺達は戦争の道具だった。 あの戦争で多くの人型が使い捨てにされた。人型達が人間を本当の意味で見限ったのは、きっとあの戦争からだった。 人間を素直に受け渡しさえすれば、アザミの人型達は手を引くだろう。 あちらも無駄に同族を死に追いやりたくはないはずだ。
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