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そして、あなたはそんな俺達に付き合ってくれた。
何の接点もないかのようなこんな遠い地で興った、ただのジョークを起点としたそんなおふざけを、あなたは迎え入れてくれた。
得意のポーズをかまして、指を突きつけて、大声で叫んでくれた。
ちょっとしたサービス精神の延長だったのか、ちょっとした興味本位が勝っただけの戯れだったのか。
でも、それらは何ら重要じゃないんだ。
ただ俺達は、そうやって全力で応えてくれたあなただから、ますます嬉しくなってしまったんだ。
ますます、あなたが大好きになったんだ。
例えばそんな気持ちが、あなたに伝わってくれていたらと願う。
望んでもいなくても、そういう日はこれからも訪れる。
悲しく、遣り切れない思いで歯を噛み締めようとも、それでもやっぱり、それは特別な事には違いない。
決して忘れる事のできない、特別な日となった事に違いない。
折事に、俺達はそれを思い出し、やっぱり歯噛みする日々を過ごすのだろう。
けれど、だからこそ今の俺達に出来るのは――
生きて、生きて、生きて、生きて、生き抜く事。
いつか、あなたのその大きな背中に辿り着く為に。
この胸の奥には、いつまでもあの得意げなあなたの姿が刻み込まれているのだから。
〈R.I.P〉
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