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第一話 新人研修始めます
9月1日銀曜日。晴れ。
今日はとてもいい天気で、ギルド寮の窓からは青空がよく見える。眠気覚ましにドリンクを飲み、身支度を整えていざギルドの受付に向かった。
「リディさん、今日は新人研修なんですって?」
先輩の受付嬢が話しかけてきた。結構なベテランで、かれこれ私が入った頃からずっといる人だ。私はぺこりと頭を下げた。
「はい、一名ですけど」
私がそう返すと、ベテランの先輩受付嬢は肩を叩いた。
「一人の世話が出来るだけ立場が良くなったと思いなさい。私も新人の頃は大変だったんですからね」
先輩に後を押されながらも、新人の集合場所に向かった。すると女の子と言えるぐらいの小さな背丈の女性が顔をきりりと輝かせて待っていた。
「センパイおはようございましゅ!今日からお世話になりましゅ!」
どこか舌足らずだったその子の名札には、『ルノコ』と書いてあった。
「ルノコさんですね、私はあなたの世話を担当する リディと申します」
「リディセンパイでしゅか!よろしくおねがいしましゅ!」
純粋でキラキラした目を輝かせている。今からこの顔が一か月でどうなっていくのか、少しそんな事を考えつつも受付前まで二人で歩いていった。
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