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「お前等ぁ、治療をしたのはいいけど、舐め舐めは駄目だろう!!ナメナメはぁっ!!
後、早く服着せてあげて!国際問題になるから!
(言いながら、自分も意味不明の言葉が言えたと素直に嬉しい!!)
この言葉の意味は“人間と魔物”双方の、関係性って事ね。」
「どうも、すいません、軍曹!何か、人間の、しかもこんな綺麗なお姫さんが来たもんで
ちょっと味見です!辛抱たまらんです。」
衛生魔女の弁解を、俺の後ろで得心顔に聞き、
「そうでしょう、そうでしょう!姫はメチャカワですよ!」
と言いながら、ミーミの手を取り、顔に近づけるオボロの頭を軽くどつく。しかし、
その影響で…
「う~ん~、何ですかぁ~?」
と、ミーミが目を擦り、擦り、まだ服を着ていない状態で、起き上がってしまう。
ボンヤリとした眼をしばらく辺りにさ迷わせ、その視線が俺と会う。
たちまち真っ赤なリンゴばりに頬を染めたミーミが、両手を胸で覆い、周りの真っ黒、
暗暗(クラクラ)光景に合わせた台詞を叫んだ。
「ゴブ軍曹!もしかして、夜這う奴(よるはうやつ)ですかぁー、まだ早いと思いますぅ!」
「惜しい、それだとホラー映画の(って何だ?と自分で言ってて、ホラー?という
ビックリの言葉が出る!)シチュエーション!!じゃなくて、服着てぇ!」
「間違ってません!この間の夜に目が覚めたら、オボロが私の胸に乗ってました!
理由を聞いたら!!
“これは夜這う(よるはう)と言って、綺麗でいい匂いがする者が背負う宿命です。
姫様喜んで下さい!”
って、言っていましたー!!」
「どうやら姫さんには、ちゃんとした教育係が必要のようですな。刷り込みによる“勘違い”
が半端ないですぞ!!」
「何を言いますか!私だって、メロンパンが、パンとメロンの“突然変異”じゃない事は
よくわかってますよー!!」
「“メロンパン”って、そもそも何ですか!とりあえず、わかる内容で話をしましょうや!」
などと、半分やけっぱち+半面楽しみな会話で盛り上がる俺達の後ろ…
いや、正確には俺の後ろに冷たい空気がさす。護衛のオボロ?いや、違う。
この感覚は…
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