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「食事の件で呼んだ使節が何故か、お姫様で、色々誤解をしていたのはよくわかった。
だけど、そのお姫様が一糸まとわぬ姿で、地下の牢獄みたいに暗い場所で
魔物達に囲まれる光景は、我が勢力と人間にとって、とてもよくないモノになると思う。
わかるね。ゴブ軍曹!」
おそる、おそる振り返った俺の目は、静かな怒りを全身に表す魔王ハーグリーブズの
目とガッチリ合った…
「大丈夫ですか?軍曹。」
「…問題ないっす……」
魔王に、しこたま怒られた俺をいたわるように、ミーミが下から覗き込む。
時々、こっちの耳を“サワサワ”触るのは、また、どこぞで仕込まれた
“勘違い”の慰めかな?少し意地悪な心が起こる。
「それも…」
「?」
小首を傾げる彼女。俺は自分の耳を指さし、尋ねた。
「誰かに教えられたモンなんすか?」
ミーミの顔に、ニパニパとは少し違う、恥ずかしそうな表情?テレテレな笑顔?が浮かぶ。
「あ、これは…」
「?」
「これは自分で考えたやつです。何となく気持ちが落ち着くかと思って。
!!(慌てたように)もしかして嫌でした?」
「いえっ、全然大丈夫です。ハイッ、ハハハッーーーアッアッ!!」
「良かったぁ~」
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