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「ゴブ軍曹…」
隣で控えていたガタノゾンアが、俺に冷たい…軟体類特有のぬめっとした目をむけた。
「後は任せる。」
踵を返し、ヌタヌタ触手で移動する宰相を見送り、いつの間にか(早いな!)
目の前まで接近した姫様風の恰好+奴隷っぽい、お嬢さんがこちらを見て…
(馬車はとっくの昔に走り去る、いや、逃げていた)
フルフル、プルプル“か細いけど、とっても可愛い”
声を出した。
「あの、出来るだけ乱暴にしないって、約束して下さい…」
「はいっ?…」
「私は辺境都市“アスラン”の王“ジゼル”の娘“ミーミ”です。
貴方が私の“飼い主”でしょう?」
「飼い主?えっ…ええっ!?」
「あ、違いました。す、すいません何かこーゆう“ファンタジー系かつ鬼畜系エロゲシチュ”
では“ご主人様”と呼んだ方が良かったですか?ご、ごめんさない。色々初めてです。
すまません(ちょっと噛んだ?)」
「ファンタジー?エロゲ?シチュ?えっ?何なん?魔王といい、大臣達といい、
流行ってんの?てか、何の世界の話なの?ま、まぁっ、と、とにかくちょっとタイム。
待っててくだせぇ!オイッ、野郎共ォッ!」
満面の笑みで近づいてきたガンスとラミアンの胸倉をそれぞれ掴む。
「何すか?」
という感じの表情二人に詰問する。
「オイッ、馬鹿ツヴァイ共ぉっ!お前等ぁっ、使節団の時に、
どんな“格好”と“口上”で行き、どんな間違いをおかしやがったぁ?」
「痛いですぜ?軍曹!そりゃ、人間側の領土に行きますから、完全武装に
決まってるじゃないすか?(ガンスの強面に加えて完全武装で?とツッコミたいのを
必死で我慢する)」
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