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「ウン、いや、番組とか…また意味不明な言葉が出てたけどさ…姫さんちょっといい?
後ろから何か出たけど、今の…何っ?」
「あ、あれは!(ニパニパ笑顔が映え渡ったー)私の影“オボロ”さんです。異大陸出身の
護衛さんで料理、洗濯、戦闘何でも出来ます~。」
「ウン、ウン!いや、いいからさ。その護衛さん、ちょっと出てきてもらいたいな?
何となく姫さん一人でここに来た理由がよくわかったからさ。」
俺の言葉にミーミが
「ハイッ!」
と両手を叩くと、彼女の影が“ゾロリ”と動き、黒髪を後ろにまとめた、
切れ長お眼目の女性が出てくる。両手を“パンパカ~ン”な感じに鳴らす、
ミーミが笑顔で紹介した。
「オボロさんですぅ~」
彼女の笑顔とは全く正反対の“ブスっとした表情”で、オボロが一礼した。そのまま無言で
佇む彼女。明らかに不機嫌だ。ウン、そうだね。でも誤解は解けてるだろ?ずっと後ろに
いたんだからさぁ…
そんな俺の杞憂が伝わったのか、ミーミが少し心配顔でオボロの肩に手をかける。
「オボロさん~?挨拶くらいはぁ~」
頭を傾かせて、オボロの顔を覗き込むミーミ。その柔らかそうな頬っぺたが、
オボロのほっそい両手につままれる。
「ひゃひん、ひん、ひらい~、ほぼろさん~」
「私がプレゼントした“首輪”はどうしたんですか?姫!だいたい、
魔物と打ち解けるなんてどうかしてます。人間と魔族が出会ったら、
主従関係、それも奴隷と主人のね。姫なんて、
見た目“幼め”体は“ワガママ!”…“もう好き放題にむしゃぶりつきたい”的な感じ
じゃないですか?
そこをフルに活用してですね!!魔物にグチャグチャ蹂躙されて下さいよ!
私の楽しみのために!ああもう!ホント可愛いなぁ!ちっくしょう~!!
(いつの間にか、ハァハァ言いながら、ミーミの胸に顔を埋めているオボロ)」
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