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最恐スポットがこんな意図的なものだったとは。
改めて思う。とんでもない世界に足を踏み入れてしまったな、と。
「よく、面白半分でいくと『ヨクナイ』とかきくでしょう。あれもね、理由があってね。『そんなのいるわけない』『こんなもの何か仕掛けがあってのことだ』なんて口走るから彼らの逆鱗に触れるのさ」
「……逆鱗に触れたらどうなるんです?」
「人生を棒にふるのと同じさ。例えば君だって、確かに存在してるのに『お前なんていない』と存在を否定されたら嫌だろ?」
それは、確かに。
納得せざるをえない。
今目の前にいる九織さんを、たまにくるヘラさんや狐さん、鬼さんたちにモラクスさんたち。彼らを見えないばかりに、『存在しないんだよ』と言われれば今の私は激昂するだろう。
それが本人なら、なおさらだ。
見えないことと、存在しないことは違う。言われてみればそうなのに、見えていたはずの私だってあの日九織さんに出会った時も心の何処かでは信じていなかった。
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