アイドルの日常

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「はぁー、良いなぁ、アンタは。あたしなんてこんなにそそる格好してんのに人気はメンバー内で一番低いし……。はぁ……」 そう言いながらため息をつきながら机に伏している彼女は、お色気担当の早乙女 紫(さおとめ ゆかり)。なかなかの高身長に加え、スタイルも良い。本人は人気が無いと思っているが、ある程度のファンはいる。だが、ファンからは紫の色気に耐えられず、かえって近寄り難い存在になっている。まさに桜が癒し系なら彼女は卑しい系といえるだろう。そして、どのメンバーよりも露出が多いが、見た目によらず実は恥ずかしがりだ。 「……そんな格好してるからでしょ。外に出たら間違いなく捕まるよ。バカなの?大体、アンタ、それで恥ずかしがり屋ってどういうこと?じゃあ、なんでそんな格好してんの?アホなの?」 紫に対して冷たい視線を送りながら言っている彼女、清水 零(しみず れい)はアイドルなのに男嫌いで有名だ。そのため、少しMっ気のある人を中心に人気が高く、反対に女性への対応が紳士的なことから割と男女共に人気がある。 「紫のことよりも、今は零のことだよ。男嫌いなのになんでアイドルになったの?」 紫と零の会話に呆れながら聞いていた緋里が零に聞いた。すると、零は冷たい視線から途端に拗ねた表情で言った。 「……別に私、やりたいなんて言ってないし。元々モデルがやりたかったのに社長に嵌められた。モデルよりアイドルの方が売れるとか、アイドルやっててもモデルは出来るよとか……」 その言葉に緋里は考え込む姿勢でいう。 「うーん……。まぁ、後者はそうだけど……零は身長がね……。このメンバーの中で1番身長が高いのは紫だけど、紫もモデルよりグラビア向きっていえるしなぁ……」
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